アプリ+ウェブプロパティ|FAQ集
「アプリ+ウェブプロパティ」に関するよくある質問を掲載しています。機能追加や変更などが継続的に行われることが予測されるため、記事を閲覧している現在の正しい情報とは限りません。各Q&A回答に最終更新日を記載しておりますので、そちらを参考に判断いただければ。
本文章内では、「gtag.js」や「analytics.js」のバージョンを「既存プロパティ版」として言及いたします。
内容に関してのミスや気づきなどありましたら、お問い合わせフォームよりご連絡ください。確認の上、必要に応じて修正をさせていただきます。
Google アナリティクスでの計測方法が今までとは変わった新しいバージョンのGoogle アナリティクスです。既存プロパティ版でも計測記述の変更は過去に何度かありましたが、レポートを見る画面の構造や基本的なデータ構造自体は一緒でした。アプリ+ウェブプロパティでは今までの改築ではなく、新しい方式となり、画面や利用できる機能、実装方法なども大きく変わります。
またアプリとウェブ今までは別のツール(アプリ=Firebase Analytics、ウェブ=Google アナリティクス)でしたが、こちらも同じツール内で確認できるようになりますので、それぞれのツール上でログインして別々に見るという事は無くなりました。これにより今までは「ウェブ」と「アプリ」の横断分析はツールが違うため出来ませんでしたが(PCとスマホのウェブの横断は会員IDがあれば可能だった)こちらが出来る環境が整いました。
利用出来るレポートも数多く増えており、導線やファネル分析などが特に行いやすくなっています。しかし現時点では既存プロパティと比較して機能的に足りていないものもあります。例えば「ビュー」という概念が存在しないためフィルタ設定が出来ないなど。ただこれらに関しては今後解決していくと思われます。(2020/03/11)
将来的にその可能性はありますが、現在はプロパティ(レポート画面)を作成する際に両方とも選ぶことができます。現在の計測方式の停止がアナウンスされているわけではありませんが、Google としてもアプリ+ウェブプロパティの方に注力していくことが想定されます。 (2020/03/11)
名称がわかりにくいため、アプリとウェブ両方を持っていないと使えないのか?という印象を受けますが、どちらか片方でも利用することが可能です。 (2020/03/11)
デフォルトでは「いいえ」が答えになります。アプリとウェブ、それぞれでユーザーを紐づけるためのキー(例:会員ID)などがあれば可能ですが、そうではない場合、同じ端末からアプリとブラウザを使った場合、別々のユーザーとして認識されます。詳細に関しては以下のヘルプをご覧ください。
https://support.google.com/analytics/answer/9213390?hl=ja&utm_id=ad
ユーザーの識別に関しては3種類の方法を使えます。基本的には、今までと大きくは変わりません。
1)Cookie(ウェブ)/デバイス識別子(アプリ):いわゆるデバイス×ブラウザ単位で識別されるID(アプリの場合は端末単位)。Googleアナリティクス側で自動で発行されます。
2)Google シグナル: Googleにログインしている情報などを元にユーザーを識別する方法。こちらによってクロスデバイスでの分析なども一部可能になります。
3)UserID:自社サイトなどで会員IDを取得している場合、それをGoogle アナリティクスでも計測する事で、UserID単位での集計や分析を行う事が可能です
ユーザーを特定する際に「1)だけを使いたい場合」「3)や2)を使いたい場合」どちらを利用するかを設定することができます。管理画面の「プロパティ>デフォルトのレポートID」をご利用ください。
通常は「UserID、デバイス別」を選択しておけば大丈夫です。
まず理解しておくべきポイントとしてはデータ構造自体が変わるという事です。
・既存プロパティ版では「ユーザー」「セッション」「ページビュー」という考え方でデータが設計されていたが、App+Web GAでは「ユーザー」と「イベント」という2つの考え方になります。ユーザーはそのまま変わりませんが、「イベント」の中で様々なデータ(ページビュー・画面表示・スクロール・ファイルダウンロード・コンバージョン・カスタムディメンション等)を計測するという形になります。
・イベントには自動で取得されるイベント(ページビュー・初回訪問・セッション開始)と設定や実装をして取得するべきイベント(カスタムディメンション・コンバージョン)があります。自動で取得されるイベントに関しては、以下ページをご覧ください。イベントは通常ヒット単位で計測されます
https://support.google.com/analytics/answer/9234069
・イベントをユーザー単位で記録したい場合(例:過去購入ユーザー・性別・メルマガ登録有無)はユーザープロパティという「ユーザー」単位のイベントを取得することも可能です。詳しくは以下をご覧ください。
https://support.google.com/analytics/answer/9269570
・またBigQueryという仕組みを利用して、Googleアナリティクスが取得しているデータを(現在多くの方が見ているGoogle アナリティクスの画面上ではなく)自らクエリ(こういったデータが欲しいというリクエスト)を書いて表形式で取得することが可能です。
・現在Google アナリティクスのレポート構造は「アカウント>プロパティ>ビュー」という3層構造になっていますが、アプリ+ウェブプロパティではビューの概念は現時点では存在しません。そのため「社内IP除外」などのフィルタに関してはレポート内でセグメントして設定する必要があります。
・既存プロパティ版ではデータ量が多いとサンプリングがかかるケースが多かったのですが、アプリ+ウェブプロパティではほぼサンプリングがかからないため、集計や分析が行いやすくなります。(2020/07/27)
見られなくなるという事ではありません。サイト全体やページごとのセッション数、訪問回数の分布などは確認可能です。しかし「セッション」の概念自体は、過去の産物として生まれた概念でサイトを利用する「ユーザー」にとっては関係ない考え方です。既存プロパティでは「(デフォルトでは)ページ間の移動が30分以内にセッションが切れる」「日をまたぐとセッションが切れる」という仕様があります。
特にアプリにおいてもセッションという概念はユーザーの利用方法などを考慮しても適切ではないため、より「ユーザー」を前面に押し出した設計になっているという事です。 (2020/03/11)
今後回答が変わってくる可能性が大いに高いですが、2020年3月時点では既存プロパティ版で作成・実装することを推奨します。情報が限られている事、実装面においてまだ複雑である事、今後更に仕様が変わる可能性がある事、そしてまだベータ状態であるというのが主な理由になります。
しかし、アプリ+ウェブプロパティに今後移行していく可能性は極めて高いので、興味がある方は両方のプロパティを作成してそれぞれ実装を行っておきましょう。画面の使い勝手に少しずつ慣れていくのも良いでしょう。 (2020/03/11)
・アプリ+ウェブプロパティではGoogle アナリティクス画面内の設定だけで以下の情報が取得出来るようになります。
スクロール率計測
ファイルダウンロード
外部リンク
埋め込みYouTube動画の再生等
・アプリ+ウェブプロパティでは画面上では過去最大14カ月間のデータまでしか見ることが出来ない
・アプリ+ウェブプロパティではeコマースの計測が出来ない
・既存プロパティではイベントは「カテゴリ・アクション・ラベル」という3層構造だったが、アプリ+ウェブプロパティでは、階層構造という考え方ではなくなる
・既存プロパティのカスタム指標はApp+Web GAでは「イベント」を利用する
・既存プロパティのカスタムディメンションはApp+Webでは「ユーザープロパティ」という変数を利用する
・アプリ+ウェブプロパティではサンプリングはかからないが、取得出来るデータに制限が設定される(Q:取得出来るデータ量の制限は?を参照)
(2020/03/11)
今後数値が変わる可能性があるため、最新の数値は以下ヘルプをご確認ください。
収集と設定の上限
https://support.google.com/analytics/answer/9267744?hl=ja&ref_topic=9267641
2020年3月時点では以下の制限となっております。 (2020/03/11)
イベント数 | 500個 ※ただしページ表示など 自動計測される項目は除く |
イベント名の長さ | 40文字 |
イベントあたりのパラメータ種別 | 25種類 |
イベントパラメータ名の長さ | 40文字 |
イベントパラメータ値の長さ | 100文字 |
ユーザープロパティ (ユーザーに紐づくイベント) | プロパティあたり25個 |
ユーザープロパティ名の長さ | 24文字 |
ユーザープロパティ値の長さ | 36文字 |